
本イベントでは「みやぎボイス」の関係者皆様の協力を得て、「能登復興を実装する」をテーマに、これまで進めてきた建物相談や住宅資源調査、被災家屋の活用検討などの取組を共有するとともに、地域で実践されている復興の動きや今後の課題について意見交換を行いました。
復興が新たな段階に入る中、被災者が住まいや暮らしの再建について具体的な選択肢を持てるようにすること、地域に残る住宅や景観・文化を復興資源として活用していくこと、さらに地域ごとの取組を人・資金・情報でつないでいくことの重要性が共有されました。
また、調査や議論にとどまらず、地域での具体的な実践につなげていくために、行政、専門家、地域住民、民間事業者など、多様な主体が連携しながら復興を「実装」していく必要性について議論を深めました。
■当日の動画
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開催記録
■イベント名
第4回のとボイス
「能登復興を実装する」
■日時
2026年4月19日(日)13:00~17:30
第一部のとボイス
第二部「先に棲む」上映会
■会場
21世紀美術館シアター21
■参加
会場参加 148名
オンライン参加 29名
計177名
■主催
のとボイス連絡協議会
・能登復興建築人会議
・認定NPO法人 趣都金澤
・みやぎボイス連絡協議会
■プログラム ※敬称略
進行
佐無田 光(金沢大学教授・認定NPO 法人趣都金澤)
開会あいさつ
水野 一郎 (能登復興建築人会議 会長)
1)能登復興建築人会議の活動報告
住宅相談
林 正人 (能登復興建築人会議 理事)
住宅資源調査
池田 暉直 (東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻助手)
調査結果活用
小津 誠一 (能登復興建築人会議 理事)
取組から見えること
菊池 雅彦 (埼玉大学大学院教授)
震災復興におけるCMの取り組み
吉田 敏明 (日本コンストラクション・マネジメント協会会長)
2)能登地域復興まちづくり活動報告
能登地域復興まちづくりの概観 内田 奈芳美(埼玉大学教授)
輪島外浦地区の活動報告
黒島地区
吉村 寿博(黒島みらい会議)
門前地区
安江 雪菜(一般社団法人NOTOTO.)
七浦地区
斯波 安夫(七浦地区再生会議)
鹿磯地区
赤木 明登(塗師・有限会社ぬりもの)
上大沢地区
山本 周 (建築プロンティアネット)
大沢地区
林 正人 (能登復興建築人会議)
3)能登復興実現にむけた議論
ファシリテーター
竹内 申一(金沢工業大学教授)
登壇者
浅野 大介 (石川県 副知事)
外浦地区活動報告者6名
浦 淳、小津 誠一(能登復興建築人会議副会長)
内容と主な論点
復旧から「実装」へ、復興は次のフェーズに
- 公費解体や仮設住宅の期限を見据え、被災者が今後の住まいや暮らしについて判断できるよう、必要な情報と選択肢を適切な時期に示す必要がある
- 「元に戻す」だけでなく、残った建物や空地をどう生かし、新しい地域の姿につなげていくかが課題
- 地域によって復興の進み方や目指す姿は異なり、それぞれの状況に応じた小さな実践を積み重ねていくことが重要
建物を「残す」から、使い続ける仕組みへ
- 被災した住宅や地域資源は、保存するだけでなく、住まい、宿泊、交流、事業など実際に使われることで地域の中に残していく必要がある
- 所有者が住み続ける場合だけでなく、将来の継承や第三者による活用など、複数の選択肢を示すことが建物を残すことにつながる
- 調査によって把握した住宅資源を、所有者、地域、民間事業者などにつなぎ、具体的な活用へ移していく段階に来ている
暮らし・生業・文化を一体で考える地域再生
- 道路、住宅、農地、漁業などを個別に復旧するだけではなく、そこで暮らし続けられる環境全体をどう再生するかという視点が必要
- 文化的景観は建物や間垣などの「もの」だけで成り立つのではなく、それを維持してきた暮らしや生業、地域のつながりとともに残すことが重要
- 人口を取り戻したい地域、今あるコミュニティを維持したい地域など、集落ごとに異なる方向性を尊重しながら復興を進める必要がある
地域を越えて、人・資金・取組をつなぐ
- 各地域が個別に課題を抱える一方、宿泊、交通、人材不足、資金確保など共通する課題も多く、地域同士で経験やノウハウを共有することが求められる
- 公的な支援だけでなく、民間企業、財団、寄付など多様な資金を地域の具体的なプロジェクトにつなげる仕組みが必要
- 観光、食、芸術、学びなどを組み合わせ、地域を巡り、繰り返し訪れてもらう仕掛けをつくることで、関係人口や新たな担い手につなげる可能性がある
■まとめ
- 復興は「復旧」から、地域資源を生かして暮らしや事業をつくる「実装」の段階へ
- 建物や地域資源を、調査・保存にとどめず活用や事業化につなげることが次の課題
- 地域を越えて、人・情報・ノウハウ・資金をつなぐネットワークづくりが重要
- 地域の価値を発信し、外部の力も取り込みながら持続できる仕組みづくりが必要
なお、当日は第二部として
上映会&ティーチイン
奥能登ドキュメンタリー映画「先に棲む」こちら高屋 Season2
映画監督 森 義隆
を開催しました。
上映後、森監督から作品に込めた思いや、
映画を通して見えてくる地域の姿についてお話しいただきました。
また、高屋地区からも地域の方にご来場いただき、
映画の中だけでは伝わりきらない日々の暮らしや、
震災後の変化、これからの復興への思いなどをお話しいただきました。
映画を観るだけでなく、そこからそれぞれの経験や思いを持ち寄り、
能登のこれからについて一緒に考える時間となりました。
ご登壇いただいた皆さま、そしてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
先に棲む シーズン1全編およびシーズン2ダイジェストは
こちらからご視聴いただけます。
https://sakinisumu.jp/




